資格の順番
介護の資格は積み上げ式になっています。訓練で取れるのは下の2つです。
1. 介護職員初任者研修
入口の資格です。介護の基本、身体のしくみ、生活支援技術、認知症の理解などを学びます。訓練としては2か月前後のコースが中心です。
これを持っていると、訪問介護(ホームヘルパー)として働けるようになります。施設介護でも、無資格より応募できる求人が増えます。
2. 介護福祉士実務者研修
初任者研修の上位にあたります。医療的ケア(喀痰吸引・経管栄養)を含む、より広い内容を学びます。訓練としては6か月前後のコースになります。
これを修了していると、サービス提供責任者になれるほか、介護福祉士の受験資格につながります。
3. 介護福祉士(国家資格)
これは訓練だけでは取れません。実務経験と実務者研修の修了を満たしたうえで、国家試験に合格する必要があります。訓練はここへ向かう途中の一段という位置づけです。
介護がまったく初めてなら初任者研修から。期間が短く、早く働き始められます。
すでに介護の現場で働いた経験がある、または介護福祉士まで見据えているなら実務者研修のコースを探すほうが近道です。初任者研修を飛ばして実務者研修を受けることもできます。
「試験に落ちる」ものではない
初任者研修も実務者研修も、資格試験ではなく研修です。カリキュラムを修了すると修了証明書が交付されます。
初任者研修には修了評価の筆記試験がありますが、これは理解度を確認するためのもので、合格するまで補講が行われるのが一般的です。真面目に通えば取れます。
これはIT系や事務系の訓練と大きく違うところです。訓練を修了すれば資格が手に入るので、訓練と就職の距離が近い分野です。
就職先
- 訪問介護事業所……利用者の自宅を訪問する。初任者研修が必須
- 特別養護老人ホーム・介護老人保健施設……施設での介護。夜勤があることが多い
- デイサービス(通所介護)……日中のみ。夜勤なしで働きたい人向け
- グループホーム……認知症の方の少人数の共同生活を支える
- 有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅
- 障害福祉サービス事業所……高齢者介護とは別分野だが資格が活きる
求人は多い分野です。資格を取った時点で応募できる先が広がるので、訓練の後半には具体的な事業所を見始めるとよいと思います。
選ぶときに確認すること
- 実習があるか……施設での実習が組み込まれているコースがあります。現場を見てから決められる利点があります
- 自己負担額……テキスト代のほか実習費がかかることがあります。コースページの自己負担額を確認してください
- 託児サービス……子育て中の受講者が多い分野です。コースページに託児の有無を載せています
- 通いやすさ……2〜6か月毎日通います。実習先の場所も確認しておくと安心です
正直に書いておくこと
資格が取りやすく求人も多い分野ですが、身体的にきつい仕事です。夜勤の有無、利用者の介助量、人員体制は事業所によってかなり違います。
訓練中の実習や職場見学は、それを自分の目で確かめられる機会です。「資格が取れるから」だけで決めず、実際の現場を見たうえで就職先を選んでください。