規模:12分野で4番目
募集中のコースを分野別に数えると、電気・設備は4位です。
| 事務・経理 | 675件 |
|---|---|
| 製造・ものづくり | 462件 |
| IT・Web | 367件 |
| 電気・設備 | 268件 |
| 建築・CAD | 207件 |
268件の定員を合計すると3,190人分、1コースの定員の中央値は12.5人です。設置されている都道府県は46で、北海道15件、福岡県11件、熊本県11件、兵庫県10件、宮崎県10件と続きます。件数は多くありませんが、ほぼ全国で探せる分野です。
取れる資格:第二種電気工事士が7割
資格の欄に何かしら書かれているのは268件のうち243件です。資格名の書き方がコースごとにばらばらなので、表記ゆれをまとめてコース数を数えました。
| 第二種電気工事士 | 192件 |
|---|---|
| 消防設備士 | 131件 |
| 低圧電気取扱業務の特別教育 | 117件 |
| 第一種電気工事士 | 85件 |
| ボイラー技士 | 57件 |
| 危険物取扱者 | 49件 |
| 冷凍機械責任者 | 27件 |
| ガス溶接技能講習 | 27件 |
この分野の性格は、国家試験を「目指す」資格と、講習で「修了する」資格が混在していることです。第二種電気工事士や消防設備士は、訓練とは別に試験を受けて合格する必要があります。いっぽう低圧電気取扱業務の特別教育やガス溶接技能講習は、訓練の中で所定の講習を受ければ修了証が出るものです。
その違いはコース情報にもはっきり出ていて、資格欄に「任意」と書いているコースが156件あります。「【任意で取得可能な資格】第二種電気工事士」「第一種電気工事士(条件有)」といった書き方です。上の件数は資格名が書かれているコースの数であり、修了すれば必ず取れるという意味ではありません。試験の日程と訓練期間の重なり方はコースによって違うので、受験のサポートがあるかは訓練実施機関に確認してください。
就職先:電気工事の系統とビル管理の系統
コース名を見ると、この分野は大きく二つに分かれます。
| 「電気」「電工」を含む | 183件・就職率の中央値81%(公表89件) |
|---|---|
| 「ビル」「管理」「設備サービス」を含む | 79件・就職率の中央値80%(公表45件) |
いちばん多いコース名は「電気設備技術科」(45件、派生の名前を除く)、次が「ビル管理技術科」(26件)です。想定される就職先の欄を分解して数えると、電気工事(50件)、電気工事士(44件)、ビル設備管理(33件)、設備管理(27件)、点検(23件)、配電盤(23件)が上位に並びます。ほかに消防設備点検、制御盤組立、空調設備工事、通信設備工事なども挙がっています。
就職率は二つの系統でほとんど差がありません。現場で配線や施工をする仕事と、建物に常駐して設備を点検・保守する仕事のどちらに就きたいかで選ぶのが素直です。
就職率:中央値81%、ただし分布は広い
最新年度の就職率が載っている133件の中央値は81%です。他の分野と並べるとこうなります。
| 製造・ものづくり | 86%(208件) |
|---|---|
| 介護・福祉 | 85%(48件) |
| 電気・設備 | 81%(133件) |
| IT・Web | 80%(174件) |
| 建築・CAD | 79%(84件) |
| 事務・経理 | 77%(265件) |
133件の内訳は、90%以上が35件、80%以上が78件、70%未満が22件。製造・ものづくりに比べると、低いほうにも一定数のコースがあります。同じ分野でもコースによる差が大きいので、分野の中央値より個別のコースの数字を見てください。
目を引くのは企業実習を組み込んだコースです。訓練区分に「デュアルシステム」とある53件のうち、就職率が載っている29件の中央値は100%でした。
期間と訓練時間:6か月で676時間
期間の中央値は6か月です。6か月が147件、7か月が87件で、この二つで268件の87%を占めます。総訓練時間の中央値は676時間(6か月コースは663時間、7か月コースは755時間)。事務・経理の327時間の2倍を超え、製造・ものづくりの696時間とほぼ同じ水準です。
残りは12か月が20件、24か月が8件、2〜4か月の短いものが6件です。
お金:ほとんどは2万円前後、例外は長期課程
268件全体の自己負担額の中央値は14,000円です。授業料の有無で分けると二つの集団に分かれます。
| 授業料なし(249件) | 自己負担の中央値13,300円・最大268,550円・期間の中央値6か月 |
|---|---|
| 授業料あり(19件) | 自己負担の中央値153,000円・最大1,063,000円・期間の中央値12か月 |
授業料なしの6か月コース147件に限ると、中央値13,000円、最大31,701円で、144件が3万円未満です。授業料なしでも自己負担5万円以上のコースが4件ありますが、いずれも12か月コースで、最大の268,550円は教科書代とその他の費用を合わせた額です。
授業料ありの19件は普通課程などの長期課程で、受講対象を「高等学校を卒業した者」のように学歴で区切っているものが11件あります。離職者向けの短期訓練とは別物と考えてください。費用の全体像は受講料無料でも自己負担はいくら?を参照してください。
給付金:対象は268件中2件
| 公共職業訓練 | 266件 |
|---|---|
| 求職者支援訓練 | 2件 |
月10万円の職業訓練受講手当(いわゆる給付金)は求職者支援訓練を受ける人のための制度で、本人収入が月8万円以下、世帯の金融資産が300万円以下などの要件があります。この分野で対象になる2件は、どちらもマンション管理員養成の2〜3か月コースです。電気工事やビル管理の6か月コースで給付金を受けられるものは、現時点で一件もありません。
残る266件は、雇用保険の失業給付を受けながら通う前提の公共職業訓練です。ハローワークインターネットサービスによれば、受講指示を受けて受講する場合、基本手当に加えて受講手当が日額500円(上限20,000円)、通所手当が月額最高42,500円まで支給され、訓練期間中に所定給付日数が終わっても訓練が終わる日まで基本手当が支給されます。期間6〜7か月が中心のこの分野では、この延長が生活費の見通しを大きく左右します。
制度の違いは公共職業訓練と求職者支援訓練の違い、失業給付との関係は失業給付をもらいながら職業訓練に通うを見てください。
選ぶときに見るところ
- 開始は冬に集まる……2027年1月開始が68件、2026年12月が56件、2027年3月が46件。10月開始は12件しかありません。
- 締切の山は11月……申込締切は2026年11月が75件、12月と2027年1月が各49件・47件、10月が47件。逆算の考え方は申し込みの流れと締切の逆算を参考にしてください。
- 資格欄の「任意」を読む……試験に合格しないと取れない資格か、講習で修了できる資格かで、訓練後に手元に残るものが変わります。
- 就職率が載っていないコースが135件ある……開講実績がまだない場合も含みます。比較の材料が足りないときは訓練実施機関に直接聞くのが早いです。